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「事故で動揺するのは当たり前」 17年目のベテランスタッフの対応

ある日、ソニー損保の損害サービス部門のスタッフにあててお客様からこんな声が寄せられました。

【お客様の声】

大変お世話になりありがとうございました。当初は相手の方の希望で警察への届け出をせず、保険会社も使わないで処理しようとしていました。このため話が混乱してしまい、大変ご迷惑をおかけしました。

途中で相手の方からは当初とは話が違うというご意見もいただきましたが、 結果として和解ができました。相手の方とは自宅も近く「ご縁と思って今度からは良い事でお会いしましょう」と笑顔で言っていただけました。

ソニー損保さんに間に入っていただき、本当に良かったと思っております。動揺して理解ができずにいた時も、何度も優しく説明してくださりありがたかったです。改めてありがとうございました。

この声をいただいた損害サービス部門のIさんに、実際にどのように対応したのかを聞きました。

当事者同士で取り決め… その後の展開は?

損害サービス部門 H.I
別の損害保険会社を経て、2006年にソニー損保に入社。
物損事故や人身事故の担当を経験し、現在は再び物損事故を担当している。
後輩への指導も担う。

この事故のことをIさんはよく覚えていました。「T字路での衝突事故で、お客様の責任割合が大きい事故でした」と話します。お客様は50〜60代の女性で、相手方はお客様より年齢が少し上の女性だったといいます。事故直後、「警察には届けず、保険も使わずに、責任割合が大きいほうが修理費用を支払う」と当事者同士で解決する方向で話し合いを進めていました。

その後、お客様が周囲からアドバイスを受け、改めてソニー損保に相談したという状況でした。

当初、お客様もご家族も「自分が悪いので、相手方の意向に沿うように進めてほしい」というお考えで、車の修理などの費用はすべて支払うご意向でした。

ただ、Iさんは、今回のケースでは過去の判例から基本の責任割合が90:10になり、相手の責任を問える可能性も確認したため、ドライブレコーダーを確認するなどして、別の解決方法を模索することを提案しました。

「お客様は事故が初めてという方がほとんどです。動揺したり判断に迷ったりすることは当然です。私たちがいかに納得感のある解決に向けて選択肢をご提案できるかがポイントだと思っています」

相手方は当初と話が違うことに、最初は困惑した様子だったといいます。ただ、Iさんは相手方の話や考えを時間をかけて聞き、相手方の保険会社とも交渉を進めました。
「特別な工夫をしたという記憶はありません。お互いの見解が相違している場合は、双方の話をよく聞いたうえで客観的判断に基づいた説明をするようにしています。その結果、相手方にも納得していただけたのだと思います」とIさん。

双方が納得できる着地点を提示 1ヵ月弱で解決

結果として、修理費は全額お客様の保険から支払い、相手が車を修理に出している期間に使った代車の料金は相手の保険で支払うことで合意し、1ヵ月弱での早期解決となりました。

お客様の声の中には、「動揺して理解できずにいた時にも何度も優しく説明してくださりありがたかった」というコメントもありました。Iさんは具体的にどう対応したのでしょうか。

「今後の流れや段取りについてわかりやすい言葉で説明し、お客様が先を見通せるようにしました。難しい専門用語は極力使わないことも心掛けました」

もちろんすべてが今回のケースのように、お客様や相手方が望んだとおりの結果になるわけではありません。そのためIさんは、選択肢は1つだけではなく、複数用意したうえでお客様や相手方に連絡するように心掛けているといいます。

お客様の声がダイレクトに届く点が魅力

入社17年目とベテランの域に入るIさん。入社直後は物損事故の担当でしたが、人身事故の担当も経験し、現在は再び物損事故の担当をしています。これまでの経験を生かし、新卒や中途入社のスタッフの教育や同僚の相談にも乗っているといいます。

Iさんは前職でも自動車保険の事故対応業務に就いていましたが、当時は代理店型の損害保険会社でお客様対応を行う担当者のサポート業務を担当していました。そのため、当時の主なコミュニケーション相手は、お客様対応を行う担当者やお客様と損害保険会社との間に入る保険代理店の方々。自分自身でお客様と直接やりとりをするようになったのは、ソニー損保に来てからのことでした。Iさんはお客様と直接対話できることが、ソニー損保の最大の魅力だと感じています。

「入社してからは、お客様の感謝の声が届く機会が増えました。ご不満の声をいただいても、プラスに変える努力のきっかけになりますので、お客様の声は本当にありがたいです」

短時間でも顧客満足度の高い対応を目指す

お客様の話をしっかりと聞き、複数の選択肢を提案するIさんの対応には、これまでにも感謝の声が届いています。Iさんは「自分で言うのは恥ずかしいのですが…」と前置きしたうえで「無事に解決に至った時に『いつもIさんからの電話を待っていました。解決できたのは嬉しいけれども、もうお話できなくなることが寂しいです。』と言っていただいたお客様が何人かいらっしゃいます」といいます。

一方で、事故の当事者が感情的になり対応に苦労した経験もあるといいます。Iさんが穏やかに話を進めるために気をつけていることがあります。

「自分のものさしで対応を進めないように気をつけています。お客様のおっしゃっている内容が理解できない場合は、正直に伝え、お客様の意図を正確に把握するよう努めています」お客様の年代に合わせて声の大きさやスピード、話す内容も少しずつ変えているといいます。

こうしたきめ細かな対応が、「Iさんに担当してもらって良かった」というお客様の声につながっているようです。

プライベートでも、自分が話すよりも相手の話を聞くことが多いというIさん。「お客様からも同僚からも頼りにされるような存在を目指し、今後も努力をしていきたいです」と語ります。

まとめ

今回は損害サービス部門のIさんにお話を伺いました。「多くの人にとって事故は初めての経験です。動揺するのは当たり前です」との一言から、17年間でIさんがさまざまなケースを経験し、今の対応に結びついていることがわかりました。

今後も現場スタッフに関する記事をnoteに投稿していきますので、引続きよろしくお願いいたします。




上記内容は掲載当時のもので、現在と異なる場合がございます。