入院予定直前の物損事故 ウェブチャットに込めたオペレーターの思い
ある日、ソニー損保の損害サービス部門のスタッフにあてて、お客さまからこんな声が寄せられました。
【お客さまの声】
この声をいただいた損害サービス部門のYさんに、普段の対応や心がけていることについて聞きました。
入院中の生活に配慮したメッセージを意識
今回のエピソードをYさんはよく覚えていました。
「60代の女性のお客さまが、駐車場で車のドアを開けたときに横の車のドアにぶつけてしまった事故で、修理が必要な状況でした」
幸い、双方にケガはありませんでしたが、初めての事故にお客さまは、どう対応していいかわからず不安そうな様子でした。Yさんはまず「ソニー損保に任せていただいて大丈夫ですよ」とお客さまの不安な気持ちを少しでも和らげることが出来るよう声をかけました。
事故の状況を伺うなかで、お客さまは1週間ほど入院の予定があるということが分かりました。「電話に出られないことがあるかもしれません」と聞いたYさん。「お大事にしてください。ご都合がよいときに確認できるウェブチャットで、進捗状況をご報告しますね」と話し、LINEを経由したウェブチャット中心のやり取りに切り替えました。
病院でスマートフォンを使用するには場所や時間の配慮が必要です。「あらかじめお客さまのご負担にならないようにすることを意識しました」「お返事は急ぎませんので、お体の調子が良くなったタイミングで大丈夫ですよ」「お大事にしてください」といった言葉もメッセージに加えたといいます。
お客さまがご都合のよいタイミングで確認できるウェブチャットはとても便利ですが、Yさんは難しさもあると説明します。
「電話の場合、声のトーンを上げたりすることで、柔らかさが出せます。でも文字の場合は、どうしても硬い印象になってしまう。事務的になりすぎると、冷たい印象を与えてしまうこともあるので、お伝えする内容によっては電話をかけることもあります」
相手方の車の修理も順調に終わり、お客さまは退院。事故から2週間ほどで無事に解決しました。お客さまに解決したことをお伝えしたところ「わからないことに答えてくださったおかげで、心配ごとなく安心しました」と返信をいただいたそうです。
入院直前に事故を起こしてしまったお客さまの不安は計り知れません。お客さまの立場に寄り添い、お気持ちに配慮したYさんの真摯な対応がお礼のメールにつながったのかもしれません。
「メンタルの強さを生かせる」 母のアドバイスが後押しに
Yさんは2023年4月、新卒でソニー損保に入社しました。学生のときに、塾講師と100円ショップでの接客のアルバイトをして、人に接する仕事に魅力を感じました。
「もう一つ、就職先を決めるうえで影響したのが、母の一言でした。『あなたのメンタルの強さは、強みとして生かせるんじゃないかしら』とアドバイスされたんです」
何があっても、すぐに気持ちを切り替えて引きずらない。そんなYさんの性格を生かせる仕事を考えたときに、損害保険会社の仕事が思いうかんだそうです。損害保険会社のオペレーターの仕事は「やりがいがあるけれども大変」と聞くことがあったそうですが、「大変さの面では私はメンタルが強いので大丈夫だと思いました」
ソニー損保の職場を見学したときに、雰囲気がよかったこともポイントになったといいます。「働く人たちが、仕事を教え合うなど見ていて気持ちのよいコミュニケーションをとっていて『ここで働きたい』と思いました」
物損事故を担当する部署に配属になったYさんは、配属1週目から1人で電話対応をスタートしました。「最初は、説明を間違えられないというプレッシャーがとても大きかったです。複雑な質問はすぐに答えられないこともありますが、約款や重要事項説明書など、電話を受ける前に読み返して確認しています」
対応の回数を重ねていくうちに、少しずつ自信を持てるようになっていったそうです。
粘り強い交渉で、お客さまと信頼関係を築く
冒頭のエピソードとは別に、Yさんが印象に残った対応があります。
「相手方との交渉が難航した事案でした。同様の事故の一般的な責任割合はお客さま20%、相手方80%だったのですが、最終的にはお客さま15%、相手方85%で解決しました。完全にお客さまの希望通りの結果にはなりませんでしたが、相手方の損害保険会社から支払われる保険金内で、お客さまの自己負担なしで修理費用をまかなうことができました」
交渉の途中では、時間がかかり進展がないことに対して、ご不満の声もいただきましたが、Yさんは相手方と粘り強く交渉する中で、お客さまと信頼関係を築いたのです。
3ヵ月後、無事に解決したときにはお客さまから「無理を言ってしまいましたが、ソニー損保さんに交渉をお任せして良かったです。ありがとうございました」とお礼の言葉をいただき、あらためてこの仕事のやりがいを感じたといいます。
オンオフ問わず相手の話を覚えておく
Yさんが、オンオフ問わず心がけていることがあります。
「相手の話の内容を忘れないようにすることです。『前にこういったお話をいただいていましたが、その後どうですか』というように、お話の内容を覚えていますよ、ということを伝えています」
そのようなYさんの毎日の心がけが、信頼されるお客さま対応につながっているのかもしれません。
今後のキャリアプランも聞きました。「事故直後にいただく最初の電話から、無事解決したことを伝える最後のお電話まで、お客さまのお気持ちに寄り添った対応をしたいです」
最後に、Yさんにとって自動車保険とは何かを聞きました。
「事故という非日常のアクシデントが起こったときに、当事者の心理的負担を減らせるものです。自動車保険に入っていなければ、責任割合の交渉など全て自分でやらなければならず、心理的負担が相当大きいです。金銭面だけなく、精神的な負担を減らすものだと思います」
まとめ
今回は損害サービス部門のYさんにお話を聞きました。
「相手の話を聞くことを大事にしています」という通り、インタビューでも質問を最後まで聞き、わかりやすい言葉で自動車保険や仕事の説明をしてくれたYさん。力強い言葉から仕事へのやりがいが伝わってきました。
今後も現場スタッフに関する記事をnoteに投稿していきますので、引続きよろしくお願いいたします。
上記内容は掲載当時のもので、現在と異なる場合がございます。