
「ご近所さん」との事故 ウェブチャットで密に対応
ある日、ソニー損保の損害サービス部門のスタッフにあててお客様からこんな声が寄せられました
【お客様の声】
とても不安に感じているタイミングで、落ち着いた声でいろいろ説明してくださり、安心して解決まで待つことができました。
仕事上、電話でのやり取りができないタイミングが多いのですが、LINEでやり取りができたため、とても助かりました。大変お世話になりました。
この声をいただいた損害サービス部門のMさんに、実際にどのように対応したのかを聞きました。
「事故後の関係性を大事にする必要がある」

2008年に新卒でソニー損保に入社。
入社以来、事故対応担当として日々お客様と向き合う。
後輩の指導経験もある。昨年育児休業から復帰し、現在は時短勤務をしている。
今回のケースは、女性のお客様が自宅近くで車を運転中、センターラインを越えてしまい、対向車線の相手方の車に接触した事故でした。幸い双方にケガはなかったのですが、相手方の車に傷がつき修理の必要がありました。
Mさんはこう振返ります。「お客様と相手方は顔見知りの『ご近所さん』でした。これからも顔を合わせることになるので、事故後の関係性を特に大事にする必要がありました」
責任割合は100%お客様にありました。Mさんがお客様に電話をかけた時、相手方と関係性が悪くならないか、不安気な様子だったといいます。Mさんは「円満に解決するためにサポートいたしますね。私にお任せください」と声をかけました。
Mさんは、すぐに相手方に連絡し、お客様が申し訳なく思っていることを一番に伝え、修理費用はソニー損保が支払うことを案内しました。相手方はお客様の気持ちを受け入れてくださったといいます。
お客様は仕事でお忙しく、いつ電話に応答できるか分からないとのお話でした。そこで、Mさんは電話以外にも、LINEを経由したウェブチャットサービスがあることを説明し、お客様からもぜひそのサービスを使用したいという意向を確認したため、お客様に以下の趣旨のメッセージを送りました。
「相手方もお客様のお気持ちを受け入れてくださり、補償内容についても納得してくださいました。ご不安なことや疑問点があれば、お電話でのやり取りもできますので、いつでもご連絡ください」
不安な気持ちや疑問の声に応えるためにMさんはウェブチャットにおいても、電話でお話しする時と同様に「いつでもご連絡ください」と一言添えることを心がけています。
メッセージを送信後、お客様から「安心しました。ありがとうございます」と返信がありました。その後も、相手方の車の修理状況等をウェブチャットで報告し、相手方とは3週間ほどで円満に解決に至りました。定期的に経過報告を行うことでお客様の不安なお気持ちを解消し、日中は仕事で忙しいというお客様に適したウェブチャットサービスを提供できたものと思います。
ウェブチャットでは、プラスアルファの回答を

ソニー損保では、LINEを経由したウェブチャットサービスが2021年から導入されています。LINE経由のウェブチャットは、お客様が都合の良いタイミングで確認できるなど便利な一方、お客様の反応や理解度がダイレクトに分かりにくい面もあります。
このためMさんは、お客様により納得感を感じていただくために、質問に対する答えだけではなく、『例えばこのケースであれば、このような対応になります』といった、今後考えられる展開を見越したプラスアルファの回答をすることを心掛けています。
こうした丁寧な対応で、別のお客様からも「安心しました、おかげで疑問が解決しました」という声をいただいたそうです。このほか、選択肢は箇条書きでまとめる、金額の提示は改行して目立つようにするといった工夫もしています。
やめたいと思った新人時代 周りの先輩に救われた

Mさんは2008年、新卒でソニー損保に入社しました。学生時代に飲食店など接客のアルバイトをしたときに、お客様から「ありがとう」と直接感謝の気持ちを伝えられることに喜びを感じ、業種を問わずお客様と直接接する仕事ができる会社を目指したといいます。CMで目にしたことがあるソニー損保に興味をもち調べてみると、『ダイレクトにお客様と会話する』という記載があったことが入社試験を受けるきっかけになったといいます。
新人時代は大変なこともありました。
「感謝の言葉をいただく一方、感情的な言葉を浴びせられることもあり、入社1、2年目は正直、仕事をやめたいと思うこともありました」
落ち込んだときにMさんをサポートしてくれたのが職場の同僚や先輩です。仕事の手をとめて業務の相談にのってくれたり、食事に連れて行ってくれたりしました。
事案対応の引き出しを増やすために、Mさんが活用したのが、先輩の交渉話術を取り入れることです。先輩の通話記録を確認して交渉の進め方を取り入れたといいます。同僚や先輩にも支えられながら、自分自身の努力の積み重ねで入社4、5年目にはお客様が求めていることや、提案の論点を正確に把握できるようになっていきました。
時短勤務者では初めて、新卒のチューターに

Mさんは昨年、育児休業から復帰し、今は時短勤務で働いています。午後4時半には退勤するため、限られた時間で効率良く仕事を進めています。
「出社したら何時までにこの仕事を必ず終えるといったように、一日のスケジュールを立てます。電話やウェブチャットといったお客様対応を優先とし、隙間時間に書類整理等の事務作業を行うようにしています」
現在、Mさんは新入社員のチューター(指導役)もしています。Mさんの部門では、これまではフルタイムの社員が新入社員を指導しており、時短勤務者が指導するのは初めてのこと。チューターを打診された時、時短勤務者でもフルタイムの社員と変わらない役割を担うことができるというメッセージにもつながると思い、この役割を受けたといいます。
今後について聞いてみました。「私自身、精神的に辛かったときに同僚や先輩に助けられました。入社16年目になり、今度は私が若い人たちのサポートをして、管理職と若手をつなぐパイプ役になりたいです」
プライベートでは音楽活動もしているMさん。仕事で学んだお客様への伝え方は、プライベートでの自分自身の表現や思いの届け方と共通する部分が多く、ライブでのMCの組み立て方など、活きる場面も多いそうです。
まとめ
今回は損害サービス部門のMさんにお話を聞きました。後輩をサポートしながら、前向きに仕事をこなすMさんが印象に残りました。
今後も現場スタッフに関する記事をnoteに投稿していきますので、引続きよろしくお願いいたします。
上記内容は掲載当時のもので、現在と異なる場合がございます