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マニュアルに縛られ過ぎない オペレーターが考えるお客様との距離感

今回は、ソニー損保のカスタマーセンターに寄せられた以下のお客様の声に関するエピソードをご紹介します。

【お客様の声】

・これまで何社かの保険会社のオペレーターの方とお話をしましたが、ソニー損保のオペレーターの方の対応が私には最もよく感じられました。

・機械的ではない話し方で接してくださいました。質問に対して「承知しました。そういうことですね!」などと明るいトーンで答えてくださったことが印象的でした。

・個人的な感想ですが、フランクな対応のほうが「会話をしている」という実感があり、安心できます。マニュアルがあるとは思いますが、形式ばっていない明るい生き生きとした会話ができ、ご対応いただいたオペレーターの方に素敵な印象を持ちました。ありがとうございました。

ソニー損保のカスタマーサービス部門では、契約手続に関する対応を行っていますが、単にお客様からのご要望に沿った手続きをするだけではありません。お客様ひとりひとりに合った丁寧な対応を常に心がけています。

この声をいただいたオペレーターのM.Kさんに、実際にどのように対応したのかを聞きました。

「事務的で冷たい印象かも…」 自分の声を聞き、話し方を変えた

カスタマーサービス部門 M.K
眼鏡販売店の接客業、インターネットカフェの運営管理業を経て、2022年4月にソニー損保に入社。現在は主に自動車保険の継続手続のサポートや変更手続の案内などを中心に行っている。

「今回の問合せでは、私の相槌や話し方をちゃんと聞いていてくださったんだなと、本当に嬉しい気持ちです」

今回のお客様の声についてKさんはこう話します。

「お客様に対応する時は、普段よりも口角を上げ、声をワントーン上げて話すよう心がけています。自分の顔は相手に見えなくても、お客様の立場になって考えるようにし、声で伝わるようにしています。このあたりを評価していただけたのかな、と思っています」

実はKさん、最初からこのような話し方だったわけではありません。あることがきっかけで今の話し方に変えたといいます。

「入社間もない頃、研修中にロールプレイングで録音した自分の声を聞いたんです。その声がすごく事務的に聞こえ、冷たい印象を受けました。これまでの仕事は対面だったため、表情に頼っていた部分があったのかもしれません」

「自分ではちょっとおおげさかなと思うぐらいに、抑揚をつけて話したほうが相手に伝わりやすいのかもしれない」こう考えたKさんは、意識して話し方を変えました。

お客様のお名前や証券番号などを確認する数分で、お客様がどのような対応を求めているかを見極めたうえで、会話が硬くなりすぎないようにしています。「『さようでございましたか』という時に、言い切るのではなく『さようでございましたかぁ』と語尾を少しだけ伸ばすことで、お客様の緊張もほぐれるのではないかと思います」(Kさん)

このほか、お客様の貴重な時間を割いてお電話をいただいていることも常に意識しています。「見積りに時間がかかり、お客様をお待たせした時には保留を解除した時に『大変お待たせいたしました』と伝えます。そのうえで、通話を終了するタイミングで再度『本日はお時間をいただきありがとうございました』と伝えるようにしています」。

Kさんのこうした話し方の工夫がお客様に伝わり、お礼のメールが届くことは今回だけではありません。

専門用語はわかりやすい言葉に置き換える

入社1年あまりのKさんは、損害保険業界は初めてです。Kさん自身、車を所有していないこともあり、自動車保険の専門用語が飛び交う職場に、最初は戸惑ったそうです。

「私自身がまだ完璧ではないからこそ、自分がわからなかった専門用語などをお客様にわかりやすい言葉に置き換えて伝えるようにしています」

例えば業務でよく使う言葉に「記名被保険者」という単語があります。これは「車を運転するメインドライバーの方、主に運転する方」と言い換えて説明しています。

うまくいくことばかりではありません。最初の頃は、次々とかかってくる電話に「次はどんなことを聞かれるだろうか」と不安になるあまり、お客様が話し終わらないうちに、話し始めてしまったこともあるといいます。

短時間でも顧客満足度の高い対応を目指す

Kさんの職場は広いフロアで大勢のスタッフが働いており、質問しやすい環境がつくられています。

職場の先輩や同僚のよい部分は、日頃のやり取りを聞いて取り入れることを心掛けています。自身のスキルを向上しやすい環境の中で、Kさんは今後高めたいスキルが2つあります。

1つは、インターネット上での保険継続手続などのサポート。パソコンやスマートフォンの操作に慣れていないお客様に対し、遠隔で操作を説明するため時間がかかることもあります。スムーズに理解してもらえるように誘導の仕方を工夫したいといいます。

もう1つは生産性を高めること。「時間をかけて関係性が構築できれば顧客満足度が高くなるのは当然のこと。短い時間でもお客様の満足度が高くなる対応を身に付けたいです」と、Kさん。

これまでにもお客様から励みになるお礼の声をいただいてきたというKさん。

電話対応をスタートして1ヵ月もたたない時のことです。自動車保険の継続手続をした60代ぐらいの女性のお客様から「来年の継続もぜひKさんに担当してほしいです」とのお声をいただきました。

お客様とのコミュニケーションの改善に積極的に取り組むKさんですが、意外にも人見知りだといいます。

「だからこそ距離感を考え、お客様の感情の変化や声のトーンに気を配りながら接することができているのかもしれません」

ソニー損保のカスタマーサービス部門では年に2回、「お客様の満足度」を中心にした成績上位者の表彰を行っています。Kさんは「職場の先輩で表彰されている方もいます。いつか表彰されるレベルまで自分のスキルを高めていきたいと思います」と話してくれました。

ソニー損保は電話応答率などの生産性の向上に関する項目ではなく、「お客様の満足度」を評価項目の中心に据えています。こうした環境だからこそ、スタッフひとりひとりが、常にお客様の声に真摯に向き合い、お客様の声に寄り添った対応ができるのです。

まとめ

今回はカスタマーサービス部門でお客様対応にあたるKさんにお話を伺いました。インタビューの間も明るい声で、わかりやすい言葉を使いながら質問に答えてくださったKさん。その姿から普段の仕事の様子も伝わってきました。

今後も現場スタッフに関する記事をnoteに投稿していきますので、引き続きよろしくお願いいたします。



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