
電話横に置くノート 仕事への工夫が詰まった1冊
今回は、ソニー損保のカスタマーセンターに寄せられた以下のお客様の声に関するエピソードをご紹介します。
【お客様の声】
込み入った問合せで、調べるのに少し時間が掛かっていることを途中途中で報告してくださり安心して待てました。また問合せ以上のお返事をもらえたので楽に解決しました。
いつもながらソニー損保のオペレーターさんの気持ちの良い対応に、毎回ちょっと感動します。だからこそ他社の方が保険料安くても、ソニー損保と私を繋いでくれる会社の顔とも言えるオペレーターさん達がいらっしゃるので継続しようと思う理由のひとつでもあります。
この声をいただいたカスタマーサービス部門のKさんに、普段の対応や心がけていることについて聞きました。
お待たせする時間に、問合せ以外の情報を提供

2016年9月にソニー損保に入社。前職は代理店型の損害保険会社で営業事務を担当。
ソニー損保では、新規加入されるお客様からの問合せ対応を経て
現在は契約内容の変更や更新手続きについての案内をメインに行う。
Kさんは、お客様をお待たせするときに「ある工夫」をしています。
ソニー損保では、お客様の問合せに回答するための電話の保留時間に基準を設けています。ただ、内容によってはすぐに回答できず基準時間を超えてしまうこともあります。
「たとえ1分でも待つ時間は長く感じるものです。だからこそお客様に時間がかかっている理由や、経過を報告するようにしています。他部署への照会が必要な場合などは他のメンバーに照会を依頼し、その間に私がお客様の契約内容で気になった点を伝えることもあります」とKさんは説明します。
よくあるケースが、契約内容と、お客様のニーズにズレがあること。例えば、家族全員が運転する場合、一般的には一番若い方(お子様)の年齢にあわせて年齢条件を設定しますが、状況によっては親御さんの年齢にあわせて年齢条件を設定しても、お子様を含めて家族全員が補償される場合があります。このほか、複数台の車を契約しているお客様の中には、重複して特約をつけているケースも。いずれもニーズに合った条件に設定し直すことで、保険料が安くなるため、感謝されることが多いといいます。
「本来の問合せ以外の情報も提供する」というKさんの日々の行動が、冒頭のお客様からの「問合せ以上のお返事をもらえた」という言葉につながったのかもしれません。
前職から書き続けるノート、実際の対応をまとめる

Kさんがソニー損保に入社したのは2016年9月。入社前は約20年間、代理店型の保険会社で損害保険や生命保険の営業事務をしていました。
前職でも自動車保険を扱っていましたが、代理店経由の契約が大半で、直接お客様とやり取りすることはありませんでした。
「私自身も周りも運転する人が多く、身近な保険である自動車保険が一番好きだったので、ソニー損保への転職を決めました」
今はカスタマーセンターで契約内容の変更や更新手続きなどでお問合せされるお客様への対応を担当しています。
出社するとKさんは自分の机の上に1冊の大学ノートを置き、仕事をスタートします。ところどころ擦り切れたノートには、図やイラストを交えた基本的なマニュアル、実際に対応した間違いやすい案件、お客様からのお問合せ内容などをまとめ、項目ごとに整理しています。
ノートをまとめるのは前職からの習慣。ソニー損保でも商品改定のたびに修正を加えたノートは3冊目で、業務中に確認することはもちろん、手元に置くことで安心してお客様への対応ができる『お守り』です。
転職当時、Kさんはお客様との対話に戸惑う場面も多かったといいます。
「業界で長く働いてきたので保険の知識は持っていると思っていました。でもいざ電話を受けてみると、保険に詳しくないお客様の質問の意図や要望を汲み取り、的確な回答と提案をすることは簡単なことではありませんでした」
Kさんはお客様とのやり取りをノートに書き込み、改善点をメモし、対応の引き出しを増やしていきました。
コールセンターは「始めよければすべてよし」

失敗から学んだこともあります。
「私はもともと声が高く、早口なほうです。気を付けているつもりでもお客様から『早くて何を言っているのかわかりません』と指摘されたこともあります」
そこで、声のトーンを下げ、口を大きく開けゆっくりと話すことを意識するようにしてからは、お客様の反応の変化を感じたといいます。話し方のクセは自分ではなかなか気付かないもの。通話の音声を聞き直したり、担当のスーパーバイザー(SV)から助言を受けたりして改善できたといいます。
「コールセンターは第一印象がものすごく大事な仕事です。『終わりよければすべてよし』という言葉がありますが、コールセンターにおいては『始めよければすべてよし』だとつくづく思います」
こうした対応の工夫の積み重ねで、契約更新手続をされたお客様から「Kさんがいるから来年も継続したい」「対応が優しいから安心して契約できます」などと言われることが増えていったといいます。
仕事を離れても、相手の話したいことに耳を傾け、相手の話を整理して伝えることが好きだというKさん。今後については「スキルの幅を広げ、与えられた仕事を迅速に的確にまっとうしていきたいです」と語ってくれました。
まとめ
今回はカスタマーセンターのKさんにお話を聞きました。
よりよいお客様対応へ、探究と工夫を続けるKさんの姿勢は、業種を問わず学ぶ点が多いと感じました。
今後も現場スタッフに関する記事をnoteに投稿していきますので、引続きよろしくお願いいたします。
上記内容は掲載当時のもので、現在と異なる場合がございます