お客様の複雑な感情に寄り添いながら、プロとして的確な提案を
ある日、ソニー損保の損害サービス部門のスタッフにあてて、お客様からこんな声が寄せられました。
【お客様の声】
この声をいただいた損害サービス部門のKさんに、普段の対応や心がけていることについて聞きました。
駐車場内の事故… 複雑な感情を受け止める
今回のケースをKさんはよく覚えていました。2023年10月のこと。50代の女性のお客様が、駐車場でバックで車を停める際、後続の車に接触してしまった事故でした。幸いお客様、相手方ともケガはありませんでしたが、双方の車に損害が生じました。
お客様にとって初めての事故。相手方への申し訳なさや早期解決を望む一方で、「後ろの車が動いていたかもしれない…」と責任割合については複雑な感情を抱いている様子でした。
Kさんはお客様の感情を受け止めたうえで「相手の方にお話を聞いて、ご連絡しますね。ソニー損保にお任せください」と、お客様の不安を和らげました。確認するとお客様の車がバックする間、相手の車は停止していましたというお話でした。
再びお客様に連絡したKさん。いくつかの選択肢を提案し、それぞれのメリット、デメリットを併せて説明しました。
最終的にソニー損保の提携修理工場での修理を、相手方に提案することになりました。
「修理費や修理内容の適正性はもちろんのこと、引取りや納車サービスを含めた丁寧な対応が早期解決に繋がる点をメリットに感じていただきました。
ソニー損保が提携する修理工場は選定基準をクリアした工場であり、技術面やサービス面において安心できる部分が多く、理解を得やすいです。」と語るKさん。
事故発生から1週間ほどで解決に至りました。
Kさんは相手方や提携修理工場などとの手続きと並行し、お客様とも密に連絡をとりました。
「不安で押しつぶされそうです」。お客様はご自身の感情をありのままに表現される方でした。Kさんは少しでも不安なお気持ちを和らげようと電話やチャットで毎回、「ご安心ください」「ご不安ななか、申し訳ありません」などと声をかけ、お客様の感情に寄り添いました。
プロとしての的確な提案と細やかな心配りが、今回のお礼につながったのかもしれません。
「過去には感情的になるお客様に対して、感情で返してしまうこともありました。お客様からのお礼のメールを見て、少しは成長できたかなと思っています」
進行中に行うアンケートで自身の対応を見直す
Kさんがソニー損保に入社したのは2020年3月のこと。前職も3年ほど損害保険会社で自動車保険の事故対応を担当していました。
「知人がソニー損保で働いていたんです。話を聞く中で、お客様に対応する力をもっと磨くことができると思い転職を決めました」
入社後、自身の仕事ぶりを省みるチャンスが非常に多いことに驚いたといいます。例えばお客様へのアンケート。対応が終わった後にアンケートをとることが一般的ですが、ソニー損保では進行中の案件もお客様にアンケートを実施し、サービスの向上につなげる取組みがあります。
「スムーズに進んでいると認識していた案件でも、アンケートでお客様は少し遅いと感じていらっしゃる場合もあり、対応スピードを上げたこともあります」
前職も同じ職務で、経験が豊富なKさん。つねに複数の案件を担当するなかで、お客様のお気持ちに寄り添い効率的に仕事を進めることを意識しています。
過去に判例がない事故、着地点は?
冒頭のエピソードのほかにもKさんが嬉しかったことがあります。お客様と相手方に責任割合が生じる事故を担当したときのこと。
「通常は過去の裁判例を見て、責任割合を決めることが大半です。でも、そのときは過去の判例を遡っても同じケースがありませんでした。弁護士に相談し、お客様とも『このケースと似ているので、この判例が使えるかもしれませんね』などと話し合いながら進めました」
3、4ヵ月という比較的長い時間をかけて無事に解決したときには、やり切ったという達成感を味わうことができたといいます。お客様からのアンケートにはこう書かれていました。
「杓子(しゃくし)定規な対応ではなく、本当に良かったです」
「仕事で使うひとことが、こんなに安心するとは」
Kさんは2023年春、初めて新卒社員の教育を担当しました。研修や勉強会など集団の場では、なかなか質問しにくいもの。だからこそKさんは終わった後に「何か分からなかったことはなかった?」と個別に声をかけたそうです。難しいだろうと感じるポイントはあらためてメールで伝えるなどの工夫もしました。社会人としてのマナーや心構えなど言いにくいことも思い切って伝えました。
Kさんのこうした対応は新入社員から好評で、上司から「後輩指導が向いていますね」と評価され、教育などを行う部署にチャレンジしたい気持ちが芽生えたといいます。
最後にKさんにとって自動車保険とは何かを聞きました。
「実は最近、事故を起こしてしまったんです。この仕事をしていることとは関係なく本当にパニックになりました。保険会社に電話をかけたときに『おケガは大丈夫ですか?』と聞かれて本当にほっとしました。普段、仕事で使う言葉が、これほど安心するものかと実感しました。頼りになるものだと感じています」
まとめ
今回は損害サービス部門のKさんにお話を聞きました。
「仕事のリアル」をストレートに話してくれたKさん。その姿から普段の後輩への接し方が伝わってきました。
今後も現場スタッフに関する記事をnoteに投稿していきますので、引き続きよろしくお願いいたします。
上記内容は掲載当時のもので、現在と異なる場合がございます。